トム・ハンクスが新作『クラウド アトラス』(3月15日日本公開)で、6役を演じ分けた変身ぶりを見せている。
劇中で最も古い時代1849年の南太平洋諸島では、「医者」を演じたトム・ハンクス
トムは、6つの時代でそれぞれの人生を生きる魂のつながりを描くというこの作品のストーリーとテーマに合わせて、6役に挑んだ。2度のオスカーに輝くトムは、この“時代を経るたびに変化を遂げてゆくキャラクター”をどのように作り上げたのか。
まず、外面。トムは、「ひとつのキャラクターに対し、6つか7つのバージョン(のメイクアップ)が用意されていて、パーツを取捨選択してゆっくりとそのキャラクターを作っていったんだ。それが終わると鏡に映るのはまるで別人! あれは特別な楽しみだったね」と振り返る。
そ
して、内面。これは映画を観ないとわからない。『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟監督と共同監督を務めたトム・ティクヴァ監督は次のように
説明する。「トム・ハンクスはとにかくすばらしい俳優なので、ザックリー(キャラクターのひとり)の表情に、前のキャラクターたちの面影がかぶさって見え
るんだよ」と懐深い演技に感嘆する。
本作では、トム以外の俳優(キャラクター)も6時代・6役に挑戦している。時代や国を越え、人種や性
別などが違う場合もある。例えば、ある時代では
俳優のヒューゴ・ウィーヴィングが看護婦になっていたり、ある時代では韓国人女優のペ・ドゥナが白人女性になっていたりと、スクリーン内はめまぐるしい。
6時代が交錯する3時間もある大作だが、3監督は見事にまとめあげている。俳優たちの“顔面の判別”も見どころのひとつかもしれないが、この複雑なストーリーを楽しむ愉悦のほうがはるかに上回っている。
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