代官山蔦屋書店のDAIKANYAMA T-SITEでは店頭プロモーションも実施される。出品作家の関連書籍の紹介やPR映像の上映のほか、店頭では限定オリジナルポストカードを限定1万枚で配布。詳細は決まり次第、展覧会特設サイト(artistfile2013.nact.jp)に掲載されるのでチェックして。特設サイト内では、展覧会コラボ情報、アーティスト・トークなどのイベント情報公開ほか、作家の素顔に迫るインタビューなど展覧会を更に楽しめるコンテンツが順次展開される予定だ。
【出品アーティストについて】
■ダレン・アーモンド
今日のイギリスを代表する作家の一人であるダレン・アーモンドは、1990年代に同国の現代美術界に旋風を巻き起こしたYBA(※)の活動の頂点とも言う べき「センセーション」展(1997)に最年少で参加し、注目を集めた。その後、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2003年)やテート・トリエンナーレ (2009年)への参加をはじめ、国内外で精力的に活動を続ける。本展では、2005年のターナー賞にノミネートされた映像作品「あなたがいれば…」と、 世界各地で撮影した幻想的な写真シリーズ「Fullmoons」が展示される。
※1990年代にイギリスの美術界で頭角をあらわした一群の若手アーティストの総称「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト」の略。
■東亭順
東京に生まれ、現在はスイスのバーゼル在住。「記録」と「記憶」が切り結ぶ関係の諸相を、造形表現に紡ぎだしてきました。写真の上にアクリル絵具とニスを 塗り重ね、紙ヤスリで磨いて仕上げた独自の画法を持つ。また2009年に渡欧してからは、木枠に張った古いシーツにニスを施す手法によって、新たな絵画表 現を展開してきた。にじんだニスがおぼろげな模様をなすシーツを透かして、木枠から壁へと視線導く絵画は、平面でありながら重層的だ。本展では、新作の絵 画を組み合わせたインスタレーションを出品する。
■利部志穂
拾得した廃材、購入した材料、現場で見い出されたもの、映像、ドローイング、言葉など、あらゆる素材の定義に縛られるなことなくインスタレーションを制作 する。展示される会場もまた、美術館、画廊はもちろん、家屋、空店舗、工場など作品によって様々でユニーク。作者はこれらの素材同士、また展示される空間 とを接合し関係づけることによって、緊張感に満ちた刹那的なアートを表現する。時にはアート空間に作者自身の身体が挿入され、パフォーマンスが行なわれる こともある。
■國安孝昌
規則的に素材を組み合わせる手法で制作を始めた國安孝昌は、80年代半ばには積み木のような形状の陶片と丸太を積み上げ、巨大な構築物を制作するように なった。室内空間や建築物、あるいは自然の形象に寄り添い、増殖するように展開する造形物は、作家独特の方法論や手法によるものだ。近年は屋外でのアート が多いが、今回は屋内を使った新たな可能性を追求する。
■ナリニ・マラニ
イメージの断片を幾層にも重ね、夢想的かつ寓意的な絵画や映像作品を展開するナリニ・マラニは、インドを代表するアーティストの一人。ともすれば、単にエ キゾティシズムにみちた幻想的な物語としてとらえられ得る彼女の作品には、暴力や抑圧など現代社会が抱える矛盾に対する作家の批判が潜んでいる。画家とし て出発した後、1990年代以降には、映像やインスタレーション、さらにはパフォーマンスへと表現の幅を広げている。本展では絵画作品のほか、世界最大の 現代美術展、ドクメンタ13(2012年)に出品された新作の映像インスタレーションが展示される。
■志賀理江子
2007年の写真集「CANARY(カナリア)」で注目を集めた志賀理江子の写真には、魂の奥底まで響く圧倒的な力がある。死すべき運命の肉体と、生を渇 望する精神。志賀にとって撮影は、矛盾と葛藤に満ちた生の根源にたどり着くための「儀式」そのものだ。ロンドンのChelsea College of Art and Designで写真を学び、ベルリンなど世界各地で作品を制作してきたが、2009年より宮城県名取市の北釜に暮らしている。本展には、この地で制作され た4年ぶりの新作が出品される。
ヴェネツィア・ビエンナーレ(2005年)や台北ビエンナーレ(2006年)を初め、国際的な舞台で活躍するヂョン・ヨンドゥは韓国を代表する現代作家の 一人。CGを使用しない写真や映像によって現実と虚構が交錯する不思議な世界観を作りだし、新たなリアリティを生みだす。ごく普通の人々が抱く夢や、その 人生にスポットライトを当て、常に人々とのコミュニケーションを通して作品を制作。本展では、子供が描いた絵をもとに制作された写真シリーズ「ワンダーラ ンド」や、韓国の老人が語るエピソードを再解釈した映像「手作りの思い出」を出品する。
東京藝術大学で油画技法材料研究室に学んだ中澤英明は、手間のかかるテンペラ技法を使って制作を続けている。近年はモノトーンの 背景に、正面を向いた子供の胸像を繰り返し描いている。写実的で一見愛らしいのだが、どこか冷めていたり、毒気を感じさせたりする現実離れした子供たちの 表情が印象的。テンペラと油彩を併用した画面は、独特の絵肌を持ち、作家の造形感覚を定着させるために不可欠なものだ。
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