男子新体操の活躍の場を広げたい――。そんな志を掲げた先輩の遺志を継ぎ、男子新体操の強豪・青森大学が中心になり、初めての公演「BLUE」を
26日、青森市文化会館で行う。競技の魅力を盛り込みながら、演出家らの力を借りて約1時間半の舞台を作り上げる。学生たちは「来年も再来年も続くように
成功させたい」と調整に励んでいる。
色
とりどりの衣装で一糸乱れず踊ったかと思うと、後ろ宙返りや縄跳びを使った演技を披露――。19日午後、青森市の体育館で同大新体操部部長の中
田吉光さん(47)の指導を受けながら、同大や系列の青森山田高校の新体操部員たちが1週間後に迫る舞台の練習に取り組んでいた。
BLUEは、同大新体操部1期生で、2009年に27歳で病気で亡くなった岩手県出身の大坪政幸さんが、スティックを使った個人競技で好んで使った曲。同部は発足した02年から全日本学生選手権11連覇中で、個人種目のエースだった大坪さんは礎を築いた恩人だ。
男子新体操の選手は大学卒業後、競技を続ける場ががなく、大坪さんは常々、「新体操の知名度を上げて活動の場を広げたい」と話しており、卒業後はコント集団「ザ・ニュースペーパー」(東京都)に入り、新体操の経験を生かそうとした。
しかし、08年頃から脳腫瘍が悪化し、09年7月、死去。大坪さんから常日頃励まされていた部員たちは、追悼の思いを込めて同年10月の全日本選手権で「BLUE」を使った曲で優勝した。映像が動画投稿サイトにアップされると、「感動する」と反響を呼んだ。
舞台の構想は、数年前から関係者の中で練られ、同部OBらで作る新体操パフォーマンスグループや小学生など約70人のダンサーが参加する。大坪さ
ん役を演じる同大3年の小林翔さん(21)は中学3年の頃、新体操選手だった兄をがんで亡くしており、「兄と政幸さんを重ね合わせながら自分らしさも表現
したい」と意気込む。
中田さんは「政幸の志を引き継ぐのと同時に、青森に新体操あり、と印象づけたい。新体操の活動の裾野を広めるきっかけになれば」と話した。
2000席分のチケットは完売に近づいている。評判次第で、次回公演を検討する。問い合わせは、企画運営のラストトレインゲッター(03・6416・1998)。
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