成田山参道にある「下田康生堂ぱん茶屋」(千葉県成田市上町)が今月、参道名物の鰻を使った「うなぎぱん」を発売し、毎日完売するほど人気を集めている。
鰻屋からベーカリーカフェに一新した店主の下田真吾さん(41)は「店の看板商品に育ってほしい」と期待している。
うなぎぱんは、白焼きを蒸して細かく刻んだ鰻と、鰻屋時代の秘伝のタレにサンショウを絡めたホワイトソース、ウリの鉄砲漬けを食パンの生地で包み、ふっくらと焼き上げたもの。
1個500円と高めだが、組み合わせの意外性やサンショウの利いた味付けが新勝寺の参拝客らの心をつかみ、13日の発売後、平日は30~50個、週末は150個前後を売り上げる店一番のヒット商品となった。
商品化は、新勝寺を特集するテレビ番組の取材で昨年11月末に同店を訪れた関係者から、「鰻を使ったパンを考えてみては?」と持ちかけられたのが
きっかけだった。パンに挟んだだけでは芸がない、パンの「具」として生かそうと、風味や食感を調節するのに苦労しながら2週間ほど試作を続けた。「自信作
に仕上がった」と胸を張る。
店名の下田康生堂は、先祖が漢方薬を売っていた時の屋号。1971年、祖父の正祐さんが漢方薬として使われていたヤツメウナギを扱う同名の鰻屋として創業した。79年に2代目の父祥三さん(69)が現在の3階建て店舗兼住宅に建て替えて営業してきたが、稚魚の不漁による価格の高騰と祥三さんの体調不良もあり、昨年3月で店じまいした。
一方、下田さんは、成田高卒業後にフランスで料理の修業を積むなどし、2003年に成田市保健福祉館のテナントとして「ぱん茶屋」を経営していた。昨年7月に鰻屋跡に移転し、改装を施し「下田康生堂ぱん茶屋」として再出発した。
下田さんは「鰻とパンが合うのを面白がるお客さんの反応を見るのが楽しい。一度食べてみてほしい」と話している。
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